ニッセイ NISSEI
ニッセイ NISSEI の概要
ニッセイは、愛知県安城市に本社を構える機械部品メーカーで、主に以下の製品を手がけています:
- ギアモータ
- 高剛性減速機
- ハイポイドギア、ベベルギア、スパーギアなどの各種歯車
これらの製品は、産業用ロボットやFA(ファクトリー・オートメーション)機器の駆動部に使用され、自動化・省人化が進む製造業界で重要な役割を果たしています。

ブラザー工業との関係
創業と初期の関係
ニッセイのルーツは、1942年(昭和17年)に名古屋市瑞穂区で設立された「日本ミシン針製造株式会社」にあります。当時、戦時下で国内生産が困難とされていたミシン針や部品を、ブラザー工業に供給する目的で設立されました。これが両社の協力関係の始まりです。
資本提携と連携の深化
1965年(昭和40年)、ブラザー工業はニッセイの発行済株式の16.67%を取得し、資本提携を開始しました。その後、両社は工業用ミシン事業や北米市場での減速機販売などで協力関係を築いてきました。
完全子会社化への道のり
2012年、ブラザー工業はニッセイの株式を公開買付け(TOB)により取得し、連結子会社化しました。さらに2021年11月から12月にかけて、ブラザー工業はニッセイの完全子会社化を目指して再度TOBを実施。これにより、持ち株比率を60.17%から96.72%に引き上げ、ニッセイは上場廃止となりました。
この完全子会社化の背景には、親子上場による経営の独立性や少数株主の利益への配慮、迅速な意思決定の必要性、そして欧米の機関投資家からの親子上場解消の要請などがありました。

今後の展望
完全子会社化により、ブラザー工業とニッセイは以下のようなシナジー効果を期待しています:
- FA・ロボット分野での技術融合:ニッセイの高精度な減速機技術とブラザー工業の制御技術を組み合わせ、次世代の自動化機器の開発を加速。
- グローバル展開の強化:ブラザー工業の海外ネットワークを活用し、ニッセイ製品の国際市場での販路拡大を図る。
- 研究開発の効率化:両社の研究開発部門の連携を強化し、新製品の開発スピードを向上。
これらの取り組みにより、ブラザーグループ全体の企業価値向上を目指しています。
ニッセイは、ブラザー工業との長年にわたる協力関係を経て、現在はブラザーグループの重要な一員として、FA・ロボット分野での技術革新に貢献しています。今後も、両社の連携による新たな価値創出が期待されます。
サプライチェーン情報
弊社の流通中古市場調査で、Nissei製の製品・部品は約236種類確認されています。
また互換・同等の製品・部品を供給している主な会社は以下のとおりです。
ブラザー 約212種類
上記のサプライチェーン情報は2025年01月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。
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