シャープ SHARP

 SHARP株式会社:

革新と挑戦を続ける総合エレクトロニクス企業

SHARP株式会社(シャープ)は、日本を代表する総合電機メーカーの一つであり、長年にわたり家電、情報通信、映像、電子部品、さらにFAFactory Automation)分野においても技術革新と価値創造を続けてきました。

「目の付けどころがシャープでしょ。」という印象的なスローガンに象徴されるように、他社にはない視点と独自技術で市場をリードしてきた企業です。

本社は大阪府堺市。1912年に創業され、100年以上の歴史を持ちます。創業者の早川徳次が発明した「早川式繰出鉛筆(シャープペンシル)」が社名の由来であり、社名が製品名に由来する世界でも珍しい企業のひとつです。

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家電から産業分野へ:多様化するシャープの事業

シャープは家庭用電化製品や情報機器のイメージが強いものの、実は産業分野にも力を入れており、FA機器や産業向け電子部品の開発・提供も積極的に行っています。

たとえば、以下のような分野でシャープの技術が活用されています。

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FA分野でのシャープの取り組み

1. 業務用・産業用表示デバイスの提供

FA現場では、各種製造装置や制御盤にタッチパネル式の操作表示器(HMI)が組み込まれています。シャープは液晶表示技術における豊富な実績を活かし、高耐久・高視認性を兼ね備えた産業向けディスプレイを提供しています。

  •  広温度範囲対応
  •  高輝度・高コントラスト
  •  長寿命LEDバックライト
  •  静電容量方式タッチパネル

などの特性は、工場の過酷な環境下で安定稼働することが求められるFA装置に最適です。

また、協業先(装置メーカーやパネルメーカー)にOEM供給されることも多く、表には出にくいながらも多くのFA製品の中核を支えている存在といえます。

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2. ロボットや検査装置との連携

シャープはグループ内でカメラモジュールや画像処理技術の開発に長けており、これを活かした画像処理による外観検査システムや、視覚センサと産業用ロボットの連携技術にも取り組んでいます。

  •  例)小型高速カメラとAI画像解析エンジンによる部品検査装置
  •  例)ライン内での自動選別やピッキングのためのビジョンセンサ

特に、FA機器の中で「検査・測定・認識」が求められる工程において、シャープの光学・画像処理技術は高評価を得ています。

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3. AIoTによるスマートファクトリー支援

シャープが提唱する「AIoTAI + IoT)」のコンセプトは、FA領域にも応用されつつあります。たとえば、製造現場において以下のような用途で活用されています。

  •  センサデータをクラウドに蓄積・解析し、設備の状態を可視化(稼働率、温度、振動など)
  •  生産ラインの異常予知・予防保全にAIを活用
  •  設備の遠隔監視やリモートメンテナンス

これにより、FA機器のスマート化が促進され、少人数・高効率・高信頼な工場運営が実現されつつあります。

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4. 自社工場へのスマートファクトリー導入

シャープ自身も、堺ディスプレイ工場や亀山工場など、最先端の製造拠点でスマートファクトリー化を推進しており、自社技術を自社現場で運用しながら改善を行う「実証型開発」も特徴のひとつです。

これにより、自社のFA機器・センサ技術・AI技術をベースに、パートナー企業や他業種の工場への技術展開を図っています。

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BtoBビジネスの強化とFAとの接点

シャープは、2016年に鴻海グループ(台湾・ホンハイ精密工業)の傘下に入り、以降はBtoC家電に加えて、BtoB分野への事業展開を加速しています。FA分野もその一環であり、

  •  自社の要素技術(センサ、カメラ、制御ソフト)
  •  液晶・タッチパネル
  •  通信・クラウドインフラ
  •  エネルギー制御技術

などの技術を組み合わせて、スマートファクトリー、スマート物流、スマート農業といった領域に対して、統合的なソリューションを提供する企業へと変貌しつつあります。

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今後の展望

今後、製造業界では少子高齢化による人手不足、生産の多品種少量化、DX化(デジタルトランスフォーメーション)などが進行すると予想されます。こうした流れの中で、シャープのセンシング技術、AI画像処理、スマートデバイス制御技術はますます重要な位置を占めていくでしょう。

シャープは、家庭用製品だけでなく、**“現場で活きるエレクトロニクス”**を提供する企業として、FA機器・産業向けソリューションにも力を入れており、製造現場の未来を支えるパートナーとなることが期待されています。

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シャープは、家電やICT機器で知られる企業ですが、実はFA機器や産業用途向けの技術提供でも確かな実績を持っています。表示デバイス、画像処理技術、AIoT、スマートファクトリー支援といった多彩な要素技術を活かし、今後も日本国内外の製造業にとって価値あるパートナーとなる存在です。

「目の付けどころがシャープでしょ。」というキャッチコピーは、FA業界でも着実に現実のものとなりつつあるのです。

 

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サプライチェーン情報

 弊社の流通中古市場調査で、 SHARP製の製品・部品は約2,500種類確認されています。

また互換・同等の製品・部品を供給している会社はありませんでした。

 

上記のサプライチェーン情報は2025 04月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。

 

 

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